モンゴルでは、子供の断髪式という伝統的な習慣が今でもあります。男の子は3歳か5歳の奇数年、女の子は2歳か4歳の偶数年で髪を切らなければなりません。これは奇数が男性のエネルギー(陽)、偶数が女性のエネルギー(陰)を象徴しているためです。また、子供の断髪式には食べ物も重要で、特に白いレーズン入りの豆腐やミルク入りのご飯を用意します。通常、式には家族、友人、同僚が招待されます。
赤ちゃんの最初の髪をカットする理由
赤ちゃんの最初の産毛を切らないと、子供が怒りっぽくなると信じられていました。中には、子供への優しさとして角のように髪を残す習慣がある地域もあります。
断髪式の日取りはモンゴルの暦に合わせて選びます。式の日を決めたら、友人、親戚、同僚を招待します。式は、食べて、飲んで、おしゃべりを楽しむ宴会になります。髪を切られる少年少女は、その日の主役として派手な衣装を身につけます。
子供の髪に触れる前には、ジュニパーとお香を焚いてハサミを清めます。家の北西には、子供にとって縁起の良い干支の人が座り、宴会で最も重要な役割を担います。
父親や祖父、仕切り役の人から「さあ、断髪式を始めましょう」と言われるところから断髪式は始まるそうです。そして、地域によっては子供が立ち上がり、祖父や父親が最初に子供の髪に触れ、場所によっては木刀で剃るふりをして右側頭部を触ることもあるようです。そして、柄に結んだハサミで額の横の髪を切り、カーダグに巻き付けます。そして、ミルクを味わい、子供が幸せに長生きするようにと願うのです。
その後、子供は両親、年長者、ゲストの前を順番に歩き回り、みんなに髪の一部を切ってもらい、カーダグでそれを巻き付けます。そして集まった人々は子供にプレゼントを渡します。かつては、プレゼントとして羊を贈っていましたが、現在では、おもちゃ、鉛筆、文房具、ヘアバンド、バッジ、キャンディー、お金など、様々なものがプレゼントとなっています。